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三河物語の謎 [削りたて鰹節]

前回の記事で、鰹節は「戦国時代、武士の携行食」と書きました。

大久保彦左衛門が書いた三河物語には、「鰹節の上皮を削って帯にはさみ、戦の前やひもじいときに噛めばことのほか力になる」と書いてあるそうです。
大久保彦左衛門と鰹節より
web魚拓

そこで三河物語の現代語訳を読みましたが、このような話を見つける事ができませんでした。
調べるうちに、「三河之物語」という本で鰹節の記述を見つける事ができました。
「鰹節を上皮けづりて、中を帯にはさめば、物前にてもまたひだるき時も、かみ候へば事之外力になる由」
三河之物語
鰹節.jpg

そこで新たな疑問です。
「三河物語」と「三河之物語」は同じ書物なのか?
江戸時代はタイトルを変えた写本が出回っています。
参考サイト 異名同書

ところが三河之物語の最初に、「三河物語という名前の本があるがこの本とは別の書である」
と赤鉛筆で書いてありました。
別書.jpg

つまり、三河物語に冒頭の鰹節の話は出てこないというのが私の結論です。
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